YIA受賞者・報告記
2025年度 (第35回日本心血管画像動態学会) 受賞者
- 氏名
- 鈴木 航
- 所属
- 愛知医科大学 循環器内科
- 発表学会名
- European Society of Cardiology (ESC) Congress 2025
- 会期
- 2025年8月29日から9月1日
- 演題名
- Detection of high-risk severe aortic stenosis using coronary flow pattern
- 発表形式
- 口演
学会参加報告記
このたび、2025年8月29日から9月1日までスペイン・マドリードで開催された European Society of Cardiology (ESC) Congress 2025 に現地参加いたしましたので、ご報告申し上げます。ESCは心疾患に関する最新の臨床試験や研究成果の発表を通じて、心臓病分野の進展を目的とする世界最大規模の学術集会として知られています。
マドリードは気温こそ高いものの乾燥しており、日本の夏に比べて非常に過ごしやすい気候でした。食事も美味しく、またスペインの方々の親切さが印象的でした。
私の研究は、経胸壁心エコー図を用いて大動脈弁狭窄症に特徴的な冠動脈血流パターンである 収縮期冠動脈逆行性血流波の臨床的意義について検討したものです。単施設の小規模研究ではありますが、大動脈弁狭窄症の特殊な血行動態を冠動脈生理の観点から評価した点が評価され、ユニークな研究として受け止められたと考えております。異国の地で慣れない英語での発表は緊張しましたが、自信をもって発表することができ、諸外国の先生方も興味深く聴講してくださったと思います。
本研究は、心臓イメージング分野のトップジャーナルである European Heart Journal – Cardiovascular Imaging に Research Letter として掲載されました(DOI: 10.1093/ehjci/jeaf194)。学会発表時に座長やコメンテータの先生方と交わした質疑応答は、論文の質を高めるうえで非常に有益でした。
最後になりますが、ESC Congress 2025への参加にあたり助成いただきました 日本心血管画像動態学会 の関係者の皆様に、この場を借りて心より感謝申し上げます。

